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私の家は・・所謂名家・・
言葉を捨てた私は・・部屋に軟禁されている。
産まなければよかった・・・泥を塗っただとか・・
聞きたくもなかった言葉が冷たい雨のように降ってきた、
それから・・この生活が始まったのだ・・。
親の顔も・・もう忘れてしまった・・
部屋に来るのは・・使用人と数人の家庭教師・・。
学校へ行く事すら・・許されない・・
行った所で・・きっと嫌な思いをするから・・。
弟が出来たと聞いたけれど・・一度も会った事はない・・
跡取りとして・・全ての愛情を奪っただけの存在・・。
この世に未練も何もない・・
いっそ・・言葉だけでは無く存在すら消してしまいたい。
許婚がいると以前に聞いたけれど・・
こんな状態の私だから・・破棄されたのだろう。
窓の外には・・自由に飛ぶ鳥・・
羨ましいと思う事すら・・忘れてしまった。
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