不器用な恋

手に入れた幸せ

それからまた・・長くも短くもある月日が流れた・・。

私「陽向、走ると転ぶから気をつけてね。」

「うん！お母さんも早く来てね！」

僕「陽向、お母さんを困らせたら駄目だよ。」

「はい、ごめんなさい。ゆっくり歩くね。」

私「良い子ね、そういう所が大好きよ。」

生まれてきた子供には、太陽の暖かさや光を忘れないよう陽向と名付けた。
男の子だから、次は女の子が良いだなんて考えてしまう。

素直で可愛らしい所は、椿に似ている。
優しくて温かい所は、総司さんに似ている。

今日は三人で動物園へ来ている・・
天気が良く暖かかったから、陽向の希望で来た。

三人で手を繋いでまわったり、陽向を肩車してあげたり・・
どこから見ても仲の良い親子に見えるだろう・・。

こんな当たり前の事を幸せだと思える・・
今までで経験出来なかった事だからだろう・・。