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「僕が君を好きだと言ったら、君は笑うだろうか」  僕はそう言うと、そっと目を閉じた。  これは独り言である。  夜はいつも、僕を寂しくさせてくれる。  両親のいない家。  ただ、2人とも夜勤で、僕が朝、学校に行ってから帰ってきて、僕が帰宅すると、すでに仕事に出ている。  ようするに、僕が家にいる時間に家にいないだけだけれども、僕はずっと独りだ。  ただの、それだけだ。  夜は僕の時間だ。僕だけのものだ。  昔から変わらずにそうだから、別に気にしてなかった。  だが、僕の心は、寂しさの色を知ってしまった。  にぎやかなテレビ番組も。  たくさんのファンを沸かせるアーティストの音楽も。  何も、僕に安らぎを与えてはくれない。  僕には好きな人がいる。  だけど、僕は、その子と言葉を交わすことも出来ない。
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