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朝。変わらずに、独りで起きて、一人で冷蔵庫の中身を減らす。
壁の向こうの君を想い、一日が始まる。
生きているのが辛い。
学校に友達は少ない。
もちろん、悩みを打ち明けられる人なんて誰もいない。
僕は、にぎやかな日常の中で、その一部になれずにそれを見ている。
消えてしまいたいとは思わない。
無理に溶け込みたいとも思えない。
多分、その中間あたりに、僕の思いはある。
少ない友達と少量の言葉を交わし。
美術室で絵を描く。
変わらない日常の後、再び、僕は帰宅し、再び独りになる。
夜は僕の時間だ。僕だけの。
でも、それでも。
『もう、ラジオ配信、出来ません。これが、最後の放送になります』
彼女がその日の放送でそう言った時、独りでいることがとても辛かった。
なんでだ? なんで。
僕は自分の心が崩れていく感覚を知る。
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