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ひとまず、書き始める。そう、あふれるアイデアをストーリーとして表現することの難しさは物書きの誰もが経験するものだと思ってる。あるいはそれが容易なのに別の角度で躓く人もいるだろう。その全ては“創る”というたった1つのシンプルな難題に集約されている。
この作品とも呼べないような1つの文章は、全ての作家の苦悩を代弁するような壮大なものではない。一個人である、私自身の吐き出しである。これを読んでナニが分かる訳でもない。これを啓発として読む読み手がいるとしたら稀有だろう。しかしそれはそれで作家として、自称・小説家として嬉しい限りだと思う。
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この世界において、小説と漫画は紙媒体---現在は電子が台頭しているが---においての2大巨塔だろう。しかし双方の決定的な差は活字のみか絵があるかだ。もちろん小説にも挿絵がある。それでも主は活字であり、その世界は読み手の中に自在に広がる。
「良い花の匂いがする」
読み手はどういった匂いを想像しただろうか。バラかユリか、あるいは香水の香りを連想した人もいるだろうか。漫画であれば、よほどの伏線などで隠さない限り花の描写があり、その花の匂いだと決まってしまうだろう。しかし小説ではその全てが想像の中に描かれる。故に想像があるだけ、小説の世界は無限なのだ。
しかし、その無限の世界は時として残酷でもある。それが冒頭の話である。小説の難儀なところはいかに読み手に想像させるかという一言に尽きる。たった一言があるか無いかで読み手の想像が一気に変わることもある。作者の意図したリードなど、す(・ω・)ノ■ ッパり切られることだって茶飯事だ。
顔文字が出てきて「はぁ?」となる人。私も古い人間なのか、賛同の声を上げてしまう。しかし実際はそういった表現も自由なのだ。とあるラノベは1ページに大きく一文字書いて数ページという表現に挑戦した。「「「」」」こういう使い方も昔から使われている。それらが苦手なら純文学に没すれば良いのだ。それでもこの世界に身を置いているのなら、表現のあらゆる自由に飛び込んでみるのもいいではないか。
小説の唯一無二であり最大の武器は文字であり文章だ。小説の世界は無限なのだ。あなたの無限の世界を小説に表現すればいい。この世界は無限の自由というオープンワールドなのだから。
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