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なんだかズルをしているような気分になったものの、カンニングをしているわけではないのだから別に問題ないだろうとアリスが言い張るので、わたしもついついその力に甘えるようになった。
わたしたちはどうしても二人で同じ大学に行きたかったのだ。
本来の学力ではアリスのほうがわたしよりも少し頭がよかった。
だからその差を埋めるために、わたしは彼女の予知能力をフルに活用した。
おかげでわたしもアリスも、ほぼ主席に近い点数で目当ての大学へ進むことができた。
彼女の力さえあれば、この先の人生も心配事など何一つない。
――心のどこかで、そんな風にさえ思っていた。
ひょっとしたら、わたしのこの慢心が、アリスに多大なプレッシャーを与えていたのかも知れない。
そう思うと、わたしはどうしようもなくこの身を呪いたくなる。
アリスが大学の校舎から飛び降りて自ら命を絶ったのは、入学後、わずか三ヶ月のことだった。
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