第1章

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~~~~~~~~~~~~~~ 「怜(れい)くーん。ごめんね、ちょっとオムツ買ってきてくれない?」 50代半ば 柔和な表情の女性が 洗濯物を取り入れながら そう言った。 「はーい!いつものだよねー?」 「そうそう!1人で大丈夫ー?」 「うん!だいじょーぶ!いってきまーす♪」 小学校入学前くらいの少年が そう答えながら、施設を後にした。 オレは結局 大人の姿には 戻れなかった。 …いや。 「戻らなかった」と言った方が 正確かもしれない。 オムツを買うために ドラッグストアに向かいながら オレは あの日のことを 思い返していた。 期限最終日の あの夜。 貞本は約束通り 公園にやって来た。 そしてアイツは
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