冒険者になるためには

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いろいろと考えた・・・・。 今の自分である、セルナ・ターゼス・マイルードの人生と望んでいた将来。 そして、おそらく前世である子持ち中年女が転生した事で今の人生で望む事などを・・・・。 何故か、日本の技術や文化とか、自分の記憶はあっても、自分の名前や家族の名前は、どうしても思い出せないのだけどね・・・・。 元々、10歳まで貴族だったセルナは、次男の自分が家の跡を継ぐとは思っていなかったので、自分の将来を、あまり考えてなかった。 没落した後は、このまま野垂れ死にするなら奪われた分だけ奪ってしまえ・・・・と、短絡的な考えで『盗賊』的な訓練をし、12歳から誰にもバレないように、盗られても気が付かない物品を盗み始めた。 だが、今回は盗られても気が付かない物品ではなく、ある上位貴族の家宝を狙ったのだ。 父母達や兄が、自分達を没落させた黒幕だと話していたのを盗み聞きしたからだ。 でも、子持ち中年女の記憶を取り戻した後は、この行動が、いかに危ない事だったか考えられるようになった。 だいたい、父母も兄も、そうじゃないかという推測の上で話していたのだ。 でも、子供の感情的な考えで黒幕だと思い込み、こんな行動に走ったのだった。
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