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これは推測だが、この世界アーデントには魔法があり、上位貴族の屋敷なら防御結界の1つや2つ掛けられていても、おかしく無い。
自分程度の盗賊スキルでは防御結界を越えた事に気付かれずに突破するなんて出来ないと思う。
おそらく捕まって、今頃どうなっていたか・・・・。
そうならずに済んで心から、ホッと胸を撫で下ろした自分だった。
それに、せっかく、この異世界に転生したのだ。
20代からRPGなどのゲームやファンタジー小説に転生物の文庫本が大好きだったから、記憶を思い出した今の自分は冒険者に魅力を感じていた。
どうしても冒険者になりたい。
思い出す前のセルナは冒険者など行き詰まった者がなるみたいに考えていたが今の自分は違う。
没落した現在の状況を打開し、再び貴族に復帰するために頑張っている父や兄(21才独身)のように貴族に戻りたいとは思わなかった。
冒険者にとって貴族など面倒なだけだ。
けれど、ここで、つまずいた。
今の自分は冒険者になれない。
なぜなら盗賊ごっこで、しでかした事が冒険者ギルドのステータス表示でバレてしまうからだ。
バレたら当然、捕まってしまう・・・・。
詰んだ。
詰んでしまった。
セルナよ、何で盗賊ごっこなど、してしまったんだ・・・・。
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