再開

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「わぁ、3年生の方なんですね。私は2年生なので一つ先輩ですね。……たしか、野田さんと、新井さんでしたよね?」 「お、憶えててくれたんですか!? うれしいです!!」 野田は歓喜する。たしかに、名前を憶えてくれていたことは嬉しい。 野田は続けて質問する。 「あの、明日は大学ありますか!?」 「はい、ありますよ。明日は午前中から一日なんです」 「もしよかったら、お昼一緒にどうですか!? 新井も連れて3人で食べませんか!?」 おい野田! それは急すぎないか? それに俺は明日授業無いぞ! 「え、……そうですね。私は大丈夫ですよ」 「やった! じゃあアドレス教えてください! 場所とかはまた明日連絡します!」 野田の突然の提案、というよりかは暴走の結果、食事の約束だけでなく連絡先まで手に入れることに成功していた。そういえば、テニスサークル内でも見た目の良い女子には積極的にアタックしていたな。結果は散々だったみたいだが。 「……それではまた明日、楽しみにしています。おやすみなさい」 彼女は軽く会釈をして、自分の部屋へと向かった。野田はその後もずっと彼女を見続けていたので、「早く入れ」と言って半ば強引に俺の部屋に押し込んだ。 ――ノダサント、アライサン。 ドアを閉めるときかすかに彼女の声が聞こえた気がしたが、もう彼女の姿は見えなかった。 野田は満足した気分だったのだろうか、部屋に入るとシャワーも浴びずに勝手に布団を敷いて寝始めた。ものの5分でいびきをかき始める。この日はいつも以上に安らかな寝顔に見えた。
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