あの日に彼女笑顔が忘れられない

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夏季まで後少し 外が次第に生ぬるくなる 相変わらず感性者は減らない 屋上にある死体の数が増え始め 100体まで上った このクソ暑いような時期に限って面倒なくらい居る感性者 二階は数は少し減ったが1階、地下室共にまだ多い たどり着けるまでが問題だ 屋上で1人刀を抜いてじーと見つめる なぁ……早く消し去りたいよな…… ドアが開く音がした あーニート!! ニートじゃねぇ実隆だ その場所はあたしの所だよ 下を向く実隆 きーてる? はしごを登る音がした ねぇってば 背中を押した わわ、わっ!! 落ちかけた実隆 後ろを振り向く あああ、危ねぇじゃねぇか美月!! 後少しで餌食になるところだった!! 腕組をして下を見る美月 奴ら減らないね ねぇ……人の話聞いてる? 実隆を無視して先にある棒に腰を掛ける 空を向く美月 実隆は校庭を見てつぶやく この世界は一体何が起きてこうなった…… 後ろを振り向く美月 知らないよ……そんなこと わかれば苦労しないー 向こうから音が響いた 街のほうを見る二人 どうやら南のほうの町が爆発したようだ 火炎と煙が舞う あそこ一体……何があった? 知らない……けど一つ言えるなら 感性者が溢れかえり、防衛しきれなくなったんだろうな 美月は、立ち上がってハシゴの方へ向かった 私達はー真実を求めなきゃダメなのかな…… 実隆を通りすぎる時に吐いた言葉 実隆は美月がいる方角を向く さっさと降りてこいよ あぁ……分かった 6月の上旬……今はまだ微妙な気候だが 奴らを止めるため立ちはばかる3人 まだ先は長い
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