第1章

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夏海凪 まずは俺の話を聞け。 世界一、大切な物を壊す快感があるとするならば、それは自惚れ屋の自尊心を満たすものだ。 少なくとも俺はそう思って生きてきたし、これからも俺が姫花(ヒメカ)にすることは所詮、自惚れ屋の自尊心故に卑屈ながらも〝楽しんで〟やることだった。 あー、もう訳分かんねえな。 とりあえず、俺は姫花を世界一大切に思い、壊そうとするのは、自惚れからだと言いたい。自尊心まで巻き添い食らって、哀れだが、俺は大して器が大きい訳ではなかった。 そうだよ。俺はちっぽけな自尊心のために姫花を陵辱して〝楽しむ〟んだ。 姫花は俺を見つけるとガタガタ震える。 その姿を見るとつい手が出ちまう。 車椅子に座って助けを呼べない姫花を俺は毎日思う存分犯した。 姫花は泣くだけで何もできない。痛みのあまりに俺の背中に爪を立てるが、俺としてもそれぐらいでないとマグロを犯しても何の興奮もない訳だ。 小さ過ぎず、大き過ぎない胸。 泣いてても花のように憂いある唇。 俺達は〝呪われ〟ていた。 俺はレイプ以外に姫花と触れる方法が分からなかった。俺が愛情表現した奴らはバタバタと死んでいった。 「好き」「愛してる」〈抱き着く〉〈キス〉〈SEX〉 これらは俺の中で死んでもいい奴としかやらない。
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