第3話 ノンフィクション率70%

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 事故にあった。  歩いていて、車が突っ込んで来たのだ。 「あんたはどうしてこうも心配が絶えないのよ」  そんなことを母に言われる。  生活してればケガなんて珍しくない。  歩けばつまずき、走ればこける。 「それにしたって運が悪すぎでしょう」  ぐったりした母には申し訳ない気分になるが、反対に運は良くないか? 「どこがよ!?」  だって、生きてるよ? 「当たり前でしょう!!」  あ、さらに怒らせてしまった。  んにゃ、悲しませた?  あうう、怒鳴り声がひびく。 「あんたは歩いてつまずくぐらいじゃないでしょう」  階段を踏み外して背中から落ちる。  増水して境目がわからなくなった用水路にはまる。  ジャングルジムからの飛び降りっこをしてて服が引っ掛かり、頭から落下する。  三輪車でカーブを曲がろうとして倒れ、倒れた先の有刺鉄線が首に刺さる。  むむむ、こうして連ねてみるとちょっと凄いかな。
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