棲む蝶々~remember me~Ⅰ

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ぶるっと身体を震わせて、ブランコから離れてテラスに戻る。 取りあえず、カーディガンだけを羽織り、懲りずに、またそこでウィスキーのソーダ割を飲みだす。 用意していたつまみも食べながら、ひたすら時間の経過を待つ。 やがて夜になり、もう何杯飲んだかなぁって考える。 前には、静かな庭。 後ろにも、やっぱり静かな建物。 辺りはすっかり暗くなって、 「くしゅん……っ」 って、くしゃみしても心配してくれる人なんていないし、この超薄着露出状態の私に突っ込みを入れてくれる人もいない。 ああ、一人。一人―…独り…… この孤独を選んだのは自分自身なのに、素面じゃない、こんな星の綺麗な静かな夜はやけに孤独を感じる。 何か―… 「この寂しさを埋めてくれる何かがあればいいのに―…」 そんな言葉まで口に出してしまった瞬間、 夜空に流れ星が光ったこと、気付かなかった。 だから、彼は現れたのですか? 姿を変えて。
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