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Ⅱ
ブルッ……
やっぱり身体が震える。
瞳を開けると、夜明け間近の景色が見えた。
そのままテラスのシーツの上で寝てしまったみたいで、身体がイタイ。
もうじき夏が来るとはいえ、カーディガン一枚羽織ったまま外で寝ちゃうってどうなの?
って呆れちゃうんだけど、たまにやっちゃうんだ。
夏場とかは特に。
意外と自分の身体は頑丈なんだって尊敬する。
とにかく、朝が来るし、
とりあえず伸びとこーか。
んんーっ……!
と、横になったままの状態で思い切り手足を伸ばした瞬間だった。
あ……れ……
何?
何か手に当たった。
柔らかくて、ほんのり温かくて、まるで、
人間の肌のような―…
手を伸ばした方向を見てみると、
「っ!?」
本当に居たっ!
人間が!!
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