OIL*I

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「友達へいき?」 「んー?へーきへーき!」 テンプルの部屋は僕の想像よりもはるかにシンプルだった。物が少ない彼の部屋は、どこか寂しく思えた。 「……じゃあね。僕もう帰るから」 知り合って間もないテンプルの本質に少しだけ触れた気がした僕は、淡々と別れを口にする。 「また明日」 少し考えてそう付け加えた僕の後ろで柔らかい空気の動く気配がした。
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