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空欄を埋め終わり、最後の仕上げに入る。
「後は番号のついた文字を並べ替えるだけ……」
イオリがニコニコしながら、肘をついて指でその文字を辿る。
導きだされた文字は『ヌ』『オ』『ガ』『ア』『シ』『イ』。
パッと見では一切わからず、4人は再び頭を抱えて悩みだした。
何度もメモ用紙に文字列を作りだすマユリが、突然顔を上げアオイを見つめる。
アオイも何かに気付いたのか、みるみる顔が青ざめていく。
イオリとエイジは、一切何も気付いていなかった。
「えっ、マユリにアオイくんどうしたの急に……」
「マユリちゃん、何かに気付いた?」
「えっと……それは……」
「いいさ、マユリ。たぶん俺とお前の導き出した答えは同じだ」
小刻みに震えだすマユリ。
冷静に取り繕おうとするアオイだが、青ざめた顔は隠せない。
恐る恐るシャーペンを紙に走らせ、1つの答えを作った。
『アオイガシヌ』
アオイが死ぬ、と。
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