血濡れの守り手②

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「ちょっと待って。キミらはクオラベル学院にいた生徒だよね?」 「……はい。そうですが何でしょうか?」 「2、3質問をさせてほしい。キミらもこの教会の関係者なのかい?」 「関係者というのかわかりませんが俺たちはここの裏にある孤児院に行ってました。子供たちと遊ぶ約束をしていたので」 「遊ぶ約束。ここには何度か来たことがあるのかい?」 「はい。というか、これって何の質問ですか? また事件の調査ですか?」 「そうなんだ。実は、」 「もういい」 ワンシが何か言いかけたのを、ホークスが遮った。 「時間を取らせてすまなかったね。我々はここで失礼するよ」 「は、はあ」 「では、ごきげんよう」 ホークスは踵を返し、立ち去った。ワンシは何か言いたそうにしていたが結局何も言わずにホークスの後についていった。 一体なんだったんだ? アネに目を向ける。アネは俺と目が合うとバツが悪そうな顔をして視線を逸らす。 「先輩。あの2人と何を話していたんですか?」 「……Iキラがまた事件を起こしたらしい。その話をしてた」 「そう、ですか」 「帰るところか?」 「えっ。あ、はい」 「じゃあ学院の前まで送る」 一言そう言い残して先に歩き出す。 完全に置いてきぼりなんだが、これはついてこいということか? スライと顔を合わせて、互いに首を傾げ合う。よくわからないがアネの後ろを追いかけた。
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