39人が本棚に入れています
本棚に追加
そして映画が始まり隣同士に座る。当たり前だけど、一瞬ドキッとした。
既に、桜井は注目の的のようで色んな所から声がした。そんな桜井の隣を歩くのは本当に勇気がいる。
私なんかが、隣にいていいのかな…
「やべー眠くなってきた」
桜井は欠伸してそんなことを言う。
「え、ちょっと寝ないでよ」
「んー分かんねーな、そればっかりは」
「はー?そっちが映画にしようって言ったんじゃ」
「寝ちゃったらココ貸してな」
こてんと私の肩へ寄りかかってきた。
「だっ、バカじゃないの」
桜井を振り払う。
「ほら始まるよ」
桜井は気にする素振りもなく座り直した。
ちょっ、なんなの、コイツ…!
今日の桜井、おかしくない?!
* * *
「あー面白かったー!」
ぐーっと伸びながら桜井は満足そう。
一方の私は……。
最初のコメントを投稿しよう!