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その日の夜、警察から拓也が亡くなった事を知らされた。
あまりのショックに2日ほど大学もバイトも休んだ。日下部には葉山から説明をした。その場にいなかったのはむしろ良かったかもしれない。
拓也の葬式では若くしてこの世を去った若者を忍んで啜り泣く声が葬儀場を包んだ。
大学の山下先生から連絡があった。呼び出されて管理室に行くと佐川という刑事が待っていた。刑事と言う人間に初めてあった葉山はしきりに緊張した。
「初めまして、佐川です。ちょっとご友人の拓也さんの件でお聞きしたくて。時間は取らせませんから」
刑事が何を聞きに来たのか全く検討が付かなかった。大体、拓也は不慮の事故で死んだんだ。しばらくそのショックから立ち直れそうにない葉山は佐川に睨んだ。今は何も考えたく無かった。
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