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ご丁寧に。
バスルームまで行って
シャワーを捻って来たらしい。
とってつけたように
突然聞こえ始めた
滝のようなシャワーの音に
「……そうみたいだな」
天宮家の食堂全体が凍りつく。
「分かった。それじゃ、風呂から出たらかけ直すように言ってくれ。できるよな?」
それは頼み事なんかじゃない。
王様の命令だ。
「う、うん。分かった」
言うと望は
片側だけ思いきり口角を吊り上げた
なんとも嘘臭い笑顔で電話を切った。
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