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「そちらにいらっしゃらないことが分かってるのにどうしてそんなこと……?」
純粋な執事見習いは
大人しく受話器を置いた王様に
不思議そうに尋ねた。
「奴は和樹の居場所を知ってるさ――今必死で連絡を取ってるだろうよ」
まるで
親に嘘をついて
恋人と外泊する女の子みたいに。
親から連絡が来たら
ここにいるフリしてくれと言われてるんだろう。
てことは――。
「10分待とう」
征司が言うと皆
渋々元いた席へと戻った。
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