1.ダストシティ
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1.ダストシティ
自分はどこかに運を落っことしてしまったのだろうか。 ロベルトはそう思わずにはいられなかった。 ぽつりと頬に落ちた水滴に、ついに涙がこぼれでたかと思ったが、その滴はどうやら空から降ってきたらしい。天の恵みか、はたまた天からも見放されたか。小汚い町の路地裏で、動く気力すらもうない。暗く淀んだ空から少し視線を逸らすと、一羽の鴉がこちらを見下ろしていた。
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