3.フランク

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「…きろ。おい起きろロベルト」 クロウの声に意識が覚醒する。 「ボケっとしてんな。さっさとこれに着替えろ」 「…おはようクロウ、いったい何の騒ぎだ?」 「おはようロベルト君。行くとこがある。それにアンタも同行する。そのための支度だ。ちなみに今はもう昼だ」 その言葉にロベルトは潔く起き上がった。用意されていた服を着る。どこかみすぼらしいシャツに、泥のこびりついたカーゴパンツだ。 「いったいどこに?」 「行けばわかる。ハイこれかぶって」 「うわっ」 クロウにかぶせられた帽子はぶかぶかで、目まで隠れてしまう。 「み、見えない」 「アンタのその金髪と碧眼は目立ちすぎる。昨日みたいな格好もダメ。カモにしてくださいと名乗り出てるのと同じだ」 クロウはまた例の黒いコートを羽織った。 「この街の名前を忘れたか?アンタより身分の低い、底辺層の住む街だ。まさにゴミだめさ。よし、じゃあ行くぞ」 ロベルトは帽子をかぶりなおして頷いた。 *
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