4.ロベルトの目的

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「フランクにアンタを泊めてやるように言ったんだが、断られでもしたか?」 やはり家の中に招き入れてくれたクロウに、ますます気分が高揚するのをロベルトは感じた。 「いいや。フランクはとてもよくしてくれたよ。彼は本当に良い人だ」 「じゃあなんで?」 「君に…お礼を言わなきゃならないと思って」 「礼?」 「フランクを紹介してくれて」 我ながら下手な言い分だと思ったが、半分は本当だ。 「あとお願いも」 「…なんだ?」 不穏な気配を感じたのか。クロウがかすかに顔をしかめる。 「ここに僕をおいてほしい」 そう言うとクロウは今度は隠しもせずに嫌な顔をした。 「お願いだ!君の邪魔はしないし、干渉するつもりもない!だから…」 「本気か?」 「…君が、良いと言ってくれるなら」 「そんなにここがお気に召したとは思わなかったな。俺が駄目だと言ったら?」 「…その時は諦める」 やはり無理だろうか。さっきまで上昇していた気分が急激に下降する。ロベルトは落胆の表情を隠すのも忘れ、(無意識ではあったが)すがるような眼差しでクロウを仰ぎ見た。 「…わかった。わかったからそんな顔で見ないでくれ」 クロウがやれやれといった風にため息をつく。ロベルトは一瞬何を言われたのかわからなかった。 「え、じゃあ…いいの?僕がここにいても…?」 「ああ」 「本当に?本当にいいの?」 「しつこい。アンタから言いだしたことだろ」 「あ、ありがとうクロウ!」
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