カルテ1

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そんな私の前に現れたのが、『アホっぽい?』と、個人的に思う鳥、鶏。 しかし、その鶏は、まさかまさかで人の言葉を話した。 しかも、いきなり英語。 関西弁でしゃべるこの鶏の名前はまだない。 夏目漱石の『我輩は猫である』のように、名無しも可哀想だし、何かつけてあげようと思うも、これがまた言うことを聞かない。 「鶏だから、けいちゃんとか?」 「おまえさん、食べる気まんまんやろ?嫌じゃボケィ!」 「じゃあ、山ちゃん」 「手羽先の店やないかい!」 「むぅ、じゃあヒヨちゃん」 「もうヒヨコちゃうわい!」 こんな感じだ。 そもそも、なぜこんなのが目の前に現れたか。 それは単純な理由だった。
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