第1章

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「津々浦々にいらっしゃい」 新宿の片隅にある、気まぐれに不定期で営業する食堂(津々浦々)。北は北海道から南は沖縄まで全国各地全ての郷土料理を出す店。なんと17歳の女の子が板前で、一人で切り盛りしている。店には色々な客が来る。悩みや問題を抱えた客達が人間ドラマを繰り広げ、故郷の味に触れて若い頃を懐かしんで思い出を語り、癒されて活力を補充し帰って行く。 ○里中恵味(さとなかめぐみ)のプロフィール 食堂(津々浦々)の店長。 身長:170㎝ 体重:54㎏ 年齢17歳 見た目:ロングヘアで細い狐の様な目。スタイルは良いがオシャレには全く興味がなく、化粧もせずに髪も輪ゴムで留めたりする。 性格:マイペースで飄々としており、店は気まぐれで開ける。値段も適当でその時の気分で決める。時間にもルーズ。自分の部屋は汚く臭いもきつい。まるで女子の部屋とは思えない程。しかし、店の厨房は常にピカピカにしている。意外と義理人情には厚いところがあり、周りを気にかけている。料理の腕はズバ抜けており、日本全国各地の郷土料理を作ることが出来る。 特技:料理以外は特にないが、客の人となりを見てどこ出身かが分かる。 趣味:競馬(馬券は買えないので予想するだけ) 好きな映画:「男はつらいよ」 食堂を切り盛りしている背景:食堂は元々父親が営んでいた。一年前に事故で亡くなり、恵味は学校を退学して父の店を継いだ。母は幼い頃に父と離婚し、もう10年以上会っていない。 恵味の父は昔、東京で誰しもが懐かしい故郷の味に触れる事が出来る店を作りたいと思い、全国各地を旅して回って郷土料理を覚えていった。恵味も幼い頃から父親にくっ付いて郷土料理を覚えていった。3年前、父はようやっと店を構えた。各地の様々な材料を仕入れて採算も度外視で営業していた。 評判は良く、知る人ぞ知る穴場となった。客層は幅広く、若い学生からフリーター、サラリーマン、芸能人や大物政治家もお忍びで通っていた。父が亡くなった時、恵味はその意志を引き継ぐ事を決意した。 店で出す郷土料理の例 青森の「たこの道具汁」:たこの内臓を使ったアツアツの汁物。 長野の「高遠そば」:そばつゆに焼き味噌と辛み大根の絞汁をいれて食べる。 福島の「みそかんぷら」:じゃがいもを炒めて砂糖と味噌で煮たもの。 沖縄の「ミヌダル」:薄切りの豚肉を黒ゴマ、調味料に漬け込み蒸した料理。
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