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アパートのドアを開けると、まるで冷蔵庫を開けたようにひんやりとした空気が流れてくる。
「ただいま」
「おかえりー。あれ、俺の靴履いてったの? ゆるくない?」
「あー……うん、人の靴は履きにくいわ」
「そりゃそうだよ。俺の物は俺の身体に合うようになってんだから」
そういうもんなのか?
凍えるくらい冷房をかけておきながらタオルケットをかぶって、人の家の麦茶を飲んでゲームをやっている。
胡座をかく諒太の足元に転がった生乾きのタオルを拾い上げて顔の前に差し出すと、罰の悪そうな顔をした。
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