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「…ごめんなさい」
消え入りそうなワカの声の続きを、三人は待った。
「ウズラが…混入したって聞いたんだけど…」
「そうだよ、ワカちゃん」
「東條君。預かったシャーレを入れた細胞保管庫に、ウズラ生殖前駆細胞も入っていたんだ。私、取り違えたのかも」
「取り違えたん?」
「そうとしか、考えられないよね。どうしよう…」
ワカの目から涙が溢れ出した。
「ワカちゃん、大丈夫だよ」
敦はツカツカとホワイトボードへ向かった。
「大丈夫なん?」
敦は赤マジックで、1.事故、に丸をした。
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