取捨一択(* ̄ー ̄)

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―――スタン。と、体操選手の見せ場が終わった後のポーズをしてみせる。 両手を広げて、両足はくっ付けて地面に降り立った。 「……」 建物って言うより、村かな?は遥か向こうに、鬱蒼としている木々(森)も遠くにある。 「……」 月が空にぷっかり浮かんではいるがまだ、夕暮れ時。 あたしが今居る所は、名も無き(あるかもしれない)一本道。 幅は車が横一列六台分位ある。 左右に視線を向けるあたしだが、人っこひとり見掛けない。 「………一人ぼっちっ!」 いきなりこの世界に来たのはあたしの勝手だけど…。 「――誰か、干渉しやがったか?」 誰もいないけど、目の前を胡乱気に睨む。 あたしは、あたしにとってこの世界での用事(最重要人物)の為に来たのに! その人物の目の前に姿を現しているはずだったのに! 「驚いた顔が見たかったのにぃぃ~干渉したヤツ呪ってやる~★」 って喋っても、返事はない。 なんせ、ぼっちだから!(泣) 「まあ、待つとしよう」 また、その人物に飛べばいいと思うでしょ?だけど、何せ、初めての転移に身体がだるくなってきたのだ。 少し、ここで休むことにしたよ!
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