3人が本棚に入れています
本棚に追加
ソラは焼き鳥の串をもてあそびながら口を開く。
「なんか気に障る事したみたいだな。すまん。で、今後の事だが」
「明日には発つんでしょ」
「よくわかっておいでだ」
ソラは口だけで笑い、真面目な口調となる。
「食料も荷物も最小限に。だから今のままたちたい。ただし、武器・武具だけは買いたいものあれば買おう」
「別に今のままでいい」
「へぇ?剣を新調したいんじゃなかったか?」
ジェミニは答えず、焼き鳥を口に運んだ。炭火で香ばしく焼かれた鶏肉は固そうに見えたが、柔らかく、鶏肉の味が口一杯に広がる。
先ほどの苛立ちが遠くに消えるほどおいしかった。
最初のコメントを投稿しよう!