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 町のなかでも明るい方角へ二人は歩き進めた。 「ねぇ、幻の花を見つけたら願いは叶うかな」 「分からぬ。誰も見たことないとか。だから聞いてまわるんだろ」 「うん。そうだけど・・・・・・」  歯切れ悪く返したジェミニを一瞥して、ソラは一番賑やかな声が響く酒場の戸をくぐった。 「おや、いらっしゃい。新顔だね」  こざっぱりした口調の女が振り替える。艶やかさと儚さが混ざる女の笑みにソラは口の戸の隙間が開けたままとなった。
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