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ジェミニはソラを肘でつつき、正気に戻した。適当な席を選び、座る。
「水と果実酒、できればリンゴ酒がいい」
「あいよ!兄さん、旅人かい?」
「ああ。あ、焼き鳥三種も頼む」
「はいはい。塩とたれ、どっちが好みだい?」
ソラの口が開く前にジェミニが口を挟んだ。
「あっさりしたのが食べたいから、塩がいいな」
女は注文を繰り返すと店の奥へ消えていく。明らかに安堵のため息をついたジェミニを不思議そうにソラは見た。
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