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気がつくと俺は、何もない真っ白な空間にいた。
ここはどこだ?
上下左右見渡してもただ真っ白な空間が果てしなく続くだけ。
しかも俺自身地に足が着いてる感覚が全くなく、無重力世界のようにフワフワ浮かんでるかの様に体が軽かった。
まさか…さっき強烈な頭痛で気を失ったが、実はそのショックで死んじまったのか?
今の俺は実態ではなく幽霊??
俺はそーっと自分の足元を見た。
なんだ!足があるじゃねぇか。という事は死んではねぇみてぇだな。
「当たらずとも遠からずだ。」
「うほ!!誰だ??」
何処からともなく声が聞こえてきた。
人の気配は全く無かった。
「我輩はこの世界を統べる神だ。己の魂を賭けし者よ。お主がそこまでして大富豪にならなければならない理由は何だ?」
この状況が意味不明なのだが、考えても仕方ない、とりあえず謎の声の質問に答える。
「あ?ビックになりたいからに決まったんだろ!」
「ビック…?たかがそんな理由でか?」
「良くわかんねぇけどよ!どうせこれからも生きてくんならビックにならなきゃだろ?
それよりここは何処なんだよ?
俺を大富豪にしてくれんだろ?
早くしろよ!」
「…まぁ慌てるでない。
ここは、この世とあの世の狭間とでも言っておこうか。
先ほど現世からお主の魂のみをこの場へ連れて来たのだ。
今はお主の姿形をしているが、それはお主の魂を具現化したに過ぎない。」
こいつの言ってる意味が全くわからねぇ。
様は魂抜かれてここに来たんだろ?
て事はやっぱ俺死んでんじゃねぇのか?
「まだ死んではおらぬ。」
ぐぇっ!
こいつ俺の心が読めるよかよ…
ていうか"まだ"って??
「俺はこれから死ぬのか?大富豪にしてくれるとか言って騙しやがったのか?」
「だからそう焦るな。お主が無事ここから脱出する事が出来たのならば、魂はまだ現世にある肉体に戻る。
しかし脱出するには幾つかの試練がある。その試練をクリア出来なかった場合、お主の魂は消滅する。
現世にあるお主の肉体も抜け殻になる。
それはすなわち"死"だ。」
「しかしお主が試練を乗り越え、無事に現世に戻れた暁には100億円をやろう。」
「ひゃ100億~!!?そんな事出来んのか??」
「我が力を持ってすれば容易い。その時はお主は晴れて大富豪の仲間入りだ。」
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