第1章

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ーゴクッー 俺はあまりにも浮世離れした話に思わず生唾を飲んだ。 100億か…確かにそれなら大富豪(ビック)になれる。 でも失敗したら死ぬのか… 俺は"魂を賭ける"という意味を始めて理解した。 それはちょっとムリだろ… 「まだ"オリ"れるんだろ?」 「お主が現世でこの事を口外しないと約束するのであれば、今すぐ戻してやろう。 ただお主は"魂を賭ける"と決めてここへ来たのであろう? それを中途半端に投げ出すような人間は現世でも対して大成などせぬ。 お主で言うところの"ビック"にはなれぬと言うことだ。」 このやろ~!! 随分ハッキリ言うじゃねぇか! でも確かにこいつの言ってる事は一理ある。 俺は今まで何かあると、誰かを頼って生きてきた。 しかも"ビック"になりてぇとか言っといて、実際の俺は"チキン野郎"だ。 今まで失敗を恐れて何も挑戦して来なかった。 何かを成し遂げた事なんて勿論ないし、すぐ諦めていた。 そんな奴が"ビック"になんかなれるはずねぇな… でも俺は何がなんでもでも"ビック"になりてぇ。これだけは絶対譲れねぇ。 もしなれねぇのなら…死んだ方がマシだ!! 「よし!やったろうじゃねぇか! !俺は魂を賭ける!」 試練だか何だか知らねぇがかかってこいやコラァ!!! 「うむ。それでは"魂の試練"を発動する。」 ーギュルルンー 突如真っ白の空間が歪み始めた。 「うおお!」
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