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朝。
登校してくる生徒達を一望できるこの学園の正面屋上に仁王立ちし、俺はそれを眺めて胸がいっぱいになる。
嗚呼、感無量!だ!
高校2年生になった俺は去年この学園の生徒会長に立候補し、無事に今年度の生徒会長になった。
この学園は小・中・高 一貫校で、全校生徒合わせるとかなりの人数になり、生徒玄関は違えど同じ大きな門から入る。
その光景は、壮観である。
「ふむ、いいぞいいぞぉ!はぁ…素晴らしい。この学園を、俺は守るんだ!」
この学園は山の中のバカでかい敷地にあり、そのでかさはなんとかドームに匹敵するほどだ。同じ敷地内には全生徒を対象にした寮が何棟も建っていて、家庭の都合や希望で8割りの生徒が各寮で生活を共にしている。
ゆえに世間とは少し隔離されたこの学園だが、小学生から高校生までごちゃまぜに寮で生活することで集団生活を身に付けている。
年上は年下に、強いものは弱いものを、それぞれ守り教えながら育つ生徒達は、社会へ出ても環境に適応する能力が自然に身に付くと、この学園はなかなか人気である。
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