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屋上からの階段を下りると、そこはすぐに生徒会室だ。
『生徒会室』と 書かれた重厚なドア。初めてこのドアを開けた時、興奮しすぎて失神したのはまだ記憶に新しい。
「やだ、会長また失神するんじゃな~い?w」
「フフフ、何を言うんだい西園寺副会長!そんなことあるわけハァハァ」
「やだ、過呼吸?全くもう会長は~!」
ぷるぷる震える俺の代わりに副会長がドアを開けると、すでに他のメンバーが来ていたようだ。
「「あー!かいちょーと西園寺さん!おはよ~」」
声を合わせて元気に挨拶をしたのは同じく2年の双子。 萌木 黄衣太(もえぎ きいた)と 黄衣子(きいこ)。生徒会会計係だ。
「かいちょー!今日もパトロールしてきたの?(妹)」
「別に毎日しなくてもいーと思うけど?(兄)」
そっくりなロリ顔で大きな目をキョロキョロさせて、双子は賑やかに話す。
妹のツインテールとスカートがなけりゃ、全く見分けがつかない双子はこの学園のアイドル的存在だ。
「………チッ…」
すると、生徒会室の角に腕を組んで立っていた生徒会庶務の3年 隠里 黒鷹(かくれざと くろたか)が舌打ちをした。
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