0人が本棚に入れています
本棚に追加
涼介、これでお前は助かったはずだ。
俺のぶんまで生きろ。
双子の兄貴の豊の声が遠くから聞こえた。
あの時死んだはずのおれの体はどうなったのか。
助かったというのか。
兄貴が俺を助けてくれたのか。
頬を涙がとめどなくつたい落ちる。
そう、いつだって俺のたった一人の兄弟の兄貴は力強く、優しかった。俺は病院のベットに横たわりながら回想の旅にでた。
双子が生まれる確率は1000人に四人あまり、つまり0.4パーセントしかいない。さらにその双子1000人に1パーセントの確率である特殊な能力を持った双子が誕生する。
その能力とはテレパシーだ。
最初のコメントを投稿しよう!