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「お前の事が好きなんだ」 「ああ。俺もだ」 「そうじゃない。性的な意味合いで……お前を見ている」 彼方は口をポカンと開けたまま固まった。 志由が言っている『好き』とは、男性が女性を好きというのと同等なのだろう。 日本でも同性婚は法律的に許されている。とはいえ、同性に告白をされたのは初めてだ。 志由の小さな声は震え、掠れていた。状況的に冗談だとは思えなかった。 「今更、気持ち悪いよな。でも、どうせ俺たち死ぬんだし。悔いを残さないように言っておくよ。好きだ、彼方」 「それ、いつから?」 「自覚したのは中学生の時だな。お前が、他のクラスメイトと話している姿を見ていて嫉妬した」
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