終章

10/11

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「早くしないと読者が本を閉じてしまうわ。そしたらもうお終いよ。ジョニーはどうするの?私はあの”100人の王子”っていう世界に行くわ」とアイリーンは真っ直ぐに目標を見つめていた。どんな王子がいるのかしら、と興奮する。 「俺は……」とジョニーは見渡すと、気になる文字が見えた。ここだ!全部は読めないが俺の幸せはここにある。 「おれは全部は読めないがあそこにいくよ。”湯けむり”なんとかって言う世界だ」ジョニーは想像して鼻を伸ばす。 「はぁ?変態かお前!」 「うるさい!いいだろ!若女将とか最高じゃないか!」 「最悪!殺されちゃえ!」 「殺人なんか起きるわけがない!」だって湯けむりだぜ。 「わしも行くぞ!」 「サライ王はどちらへ?」 「あれじゃ。おそらく、リ……日本語に直すと指輪という意味じゃろうな」とサライ王は指差した。 サライ王は以前にある噂を聞いていた。世界の王になれる指輪を巡る話があるのだと、そしてまさしくあの世界だろうと胸が高鳴った。世界の王にわしが成るのだと。 「世界の王?」 「そうじゃ」 「ふーん欲張ると呪われるわよ」 「決まったならすぐに出発しましょう」いつ本が閉じられるのかわからない。 「ああ、そうだな。アイリーン頼む」 「ホーリーエクステンションバインド!!」 ジョニーは笑いをこらえることに失敗した。 ジョニーは痛むお尻をさすり、2人を連れて高く飛び上がる。 「じゃあまたどこかで」 そして3人は各々の目的地へと向かう。 自由と自分の幸せを掴むために。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加