0人が本棚に入れています
本棚に追加
@@@@@@@@
「そう言えば、何であなた火口から落ちたのに助かったの?」
アイリーンはずっと疑問に思っていたことを口にした。
「いや、よくわからないんだよ」
「何よそれ。そんなんでいいの?」ジョニーは本当にわからないらしく、顔をしかめた。そういえば冒険の後半は良く分からないことが多くなっていた気がする。
「てかさ、あんた一回、空飛んでなかったっけ?」とアイリーンはその時のことを思い出し、笑い始めた。
「おい笑うなよ!」とジョニーは文句を言ったが、アイリーンの笑いは収まらない。
「いや、だってしょうがないじゃん。突然空を飛びだしてさ、フェニックスと戦い始めるんだもん」アイリーンはまた、あははと声に出して笑う。
「お前こそなんだよあれ。精霊魔法だっけ?ホーリーエクス……」
「バカバカ!二度と口にするなよな!!最悪!最低!!」
「おい頼むからもう一度使ってみてく……」
なおもからかうジョニーを蹴とばすとアイリーンは、全く何を考えているんだが、ひどいわねこれ、と天を仰いだ。するとアイリーンの顔に一粒の水滴が掛かる。
誰かが涙を流したのね、とアイリーンは呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!