序章

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昼食をすませ,講義という名の睡眠行為も邪魔されることなく終わり,サークルのメンバーの集まるお店へと向かった。 「おはようございま~す」 その店の常連であるため,いつものように挨拶をしながら店に入った。 「お疲れ様です」「おはよう」 サークルのメンバーが大学生特有のなにが疲れてるのかよくわからない挨拶が返ってくる。また、他の常連のお客さんからも特有の挨拶が返ってくるなか, 「しのぶちゃん,おつかれ~」 家族以外で,しかもわざわざちゃんづけなどして呼んでくるやつなんてかぎられている。 「おつかれさん 三宅,見学の子迎えにいくのに悪いんだけど車だしてくんない?」 「あー、いいよ。 でも忍もついてくるんじゃろ?一緒に行こうや」 うちのサークルの中で車を持っているのは一人だけなので,送迎などは決まって三宅の役割だった。 三宅は見学に来る子のことが気になるようで車までの道のりでの話題になり, 「今日来る子どんな子なんかな?3人とか,かわいいの?」 「知らねーよ とりあえずメールみた感じだと,お前の苦手そうな真面目な感じだよ。 てか,彼女いるじゃん」 俺は笑いながら携帯画面を見せた。
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