三日目

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 ブルーウィーク三日目の早朝七時。  劇の練習のため、俺は既に学校に到着した。  相変わらず雲がほとんど無い空。  鬱陶しほどの日差し。  そして筋肉痛。  球技大会の余韻が冷め切らない今日は、明日の体育祭の準備日。  そんな朝に、下足ロッカーで智優と遭遇した。 「今日は早いんだな」 「竹刀出さないといけないと思って。一応私メインヒロインですので」  そう、俺と智優は三年九組の劇の主人公とメインヒロインだ。  そう、見た目だけで選ばれたんだ。  まあ、本物の刀の代わりに竹刀を使って戦うシーンもあるし、俺に向いてるっちゃあ向いてるが。  智優と話すこと数秒、自分の下足ロッカーを開けると、昨日何者かに盗まれた上履きが返ってきていた。  早くもこの日二つ目の驚きだ。  そして、この日三つ目の驚きも直ぐに俺達の前に姿を現した。
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