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「何だアイツの銃の扱いは......」
「日本の警察官ですら、あのレベルのスキルを持ってるやつはいないぞ。あいつの経歴を教えろ」
「はい。被疑者高田登は、阿部建設勤務の建築士で、猟銃所持許可等の免許、海外への渡航経験もないです」
新米の警察官が、ベテラン刑事の横で、被疑者の情報を読み上げる。
ほとんどの警察官は、高田の射撃から避難するためにパトカーの陰に隠れている。
「こちら、前衛班。特殊部隊に連携しろ。こちら、被疑者発砲。隙を見て、人質とは逆の方の肩を撃ち抜け」
ベテラン刑事は、パトカーに付いているマイクに向って言った。
すると、伝達を受けた特殊部隊は、住宅街にある十階建てのビルの屋上で、ライフルに銃の装填を始めた。
重厚なライフルを持ち上げると、屋上の外枠に固定し、スコープを覗きこむ。
特殊部隊の男は、深呼吸をすると呼吸を止め、ゆっくりとその照準を高田の左肩へと向けた。
高田は、銃を未だに銃を撃ち続けている。
隣にいる女性は泣き喚きながら助けを求めた。
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