自称神様と最弱少年

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そうやってあわてふためく俺をよそに、突然どこからか……呑気な声が聞こえてきた。 「う……んん……」 ……今のは、何だろう。この場には俺とこの子しかいない。俺では当然ないし、声色からして女。それも、すぐ近くから聞こえたのだ。それはつまり……まさかという気持ちが胸を巡る。 まさかと思い、恐る恐る女の子に視線を向けると…… 「ふぁあ……っつつ……もう、容赦なくぶちこんでくれちゃってまったく」 「うわぁああ!?」 そこには、腹を撃たれて血を流していたハズの女の子が……いきなり起き上がった姿があった。それも、この場にそぐわない何とも気の抜けた声を発しながら。神力で、傷を治したのだろうか。いやそれにしては…… 「ん……誰……」 「こっちの台詞だ!」 俺に気付いた様子の女の子が、目を擦りながら呟く。言いたいことは色々あるが、何で撃たれて平然としてるんだ!?意味がわからない! 「もしかして……あなたも私を殺しに来たの?」 「えっ?」 その言葉に、色々考えていたものが吹き飛んだ。一瞬、女の子の瞳が鋭くなったように感じられた。殺しに来た……って、一体どういうことだ? 「いや、俺は違う!何だか知らんが違う!」 「なら脱いで!」 ……はい?殺しに来たわけじゃないと言ったのに、脱いでとはどういう意味だろうか?
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