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「先輩、あの! 私が名前を書いたのは白い紙で、まさかそれが入部届になるなんて思わなくて。だから虹色研究部には――」
「んっ? 他に入りたい部活でもあるの?」
首を傾げた先輩は不思議そうにそう言った。
「いやそういうわけじゃないんですけど。中学も帰宅部だったし、高校も特には入る予定なくて」
「じゃあ大丈夫だな」
大丈夫って。どんだけ都合のいい解釈をするんだこの人は。
「すいません。私、乃季の友達の富田ですけど。新入生を騙して入部させるのは悪質じゃないですか?」
押され気味の私を見兼ねたトミーが、キッパリと國枝先輩に言ってくれた。
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