ようこそ虹色研究部へ

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「お待たせー。行こうか!」 「はぁ」 「乃季もすぐに皆の事気に入るよ。ニジケンはいい奴ばっかりだから」 『ニジケン』。虹色研究部の事だよね。 私はため息をつきながら、渋々その背中を追った。 下駄箱から少し歩くと、体育館の裏にある部室棟が見えてきた。 野球部、サッカー部、バスケ部。様々な部活の部室が並んでいる。 新設校である、ここ私立星城(せいじょう)高校は、校舎や部室も綺麗でデザインも現代的だ。 真新しい白い壁が日差しを反射して、眩しいほどの輝きを見せている。 部室の前を横切ると、革や鉄や汗の匂いがする。部活未経験者の私にとっては、とても新鮮でついキョロキョロと辺りを見渡していた。
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