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しかし肝心の【虹色研究部】の文字はまだ現れない。
部室棟の奥へとどんどん進み、扉を一つ一つ確認していくけれど……ついに最後の部室に辿り着いてしまった。
その扉には、【漫画研究部】と書かれている。
「ここですか?」
「えっ? 違うよ」
「でも、部室はこれが最後ですよね?」
「ニジケンの部室はアレだよ」
國枝先輩が指を差す先を見てみても、木が生い茂っているだけ。
部室の様な物は何も見当たらない。
「どこですか?」
「ちょっと待ってね。すぐ見えるようになるから」
見えるようになる?
首を傾げた私の隣にしゃがみ込んだ國枝先輩は、コンクリートの地面を撫で始める。
一体、何をしてるの?
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