ようこそ虹色研究部へ

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「乃季。今日は体育館で部活紹介だってー」 教室に入るなり話掛けてきたのは、中学から一緒の親友、富田 香織(とみた かおり)通称トミーだ。 印象強い強気な目と筋の通った高い鼻、引き締まった身体に高身長な彼女は大人びていて、高校一年生にはとても見えない。 「そうなんだ。トミーはまたバレー部に入るの?」 トミーはとてもしっかり者で頭の回転も早く、中学三年の時は厳しいと評判のバレー部でキャプテンを勤めていたほどだ。 「バレーはね、悩んでる。中学はバレーばっかりで他に思い出ほとんどなかったし」 トミーは肩に付いた髪の毛先をいじりながらそう答えた。
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