第1章

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    運命の宝石      5ページ  ココの頑張りに天使も心から笑顔だった。ココはそれが嬉しかった。 「天使様、一生懸命が嬉しいです。命の尊さを愛で包む素晴らしさに感動です」「ココ、あなたの心が輝いているからよ。ココ、あなたを見ているだけで嬉しい。あなたの側にいるだけで幸せ。ココ、心の触れ合いで灯る幸せはね、運命の宝石なのよ」 「運命の宝石って?」 「運命の宝石ってね、未来の輝きよ。それからね、命の尊さを愛で包まれる幸せよ。心の美しさ、それが運命の宝石なの。命の尊さを輝かせる自分の存在価値の喜び、それが運命の宝石なの。ココの心の美しさはね、私の運命の宝石なの」  ココは心から喜んだ。 「天使様、嬉しい言葉です。ありがとう! 私の心輝きました」 「素晴らしい事よ。ココ、これあげるわ」 「何?」  それは小さなペンダント。 「これはね、お願いするとありえない事を繰り返してくれるの」 「私、同じ事の繰り返しより一生懸命の方が嬉しい。たとえ一回切りでも」  「ココ、同じじゃないのよ。時にはね、繰り返す方が素晴らしい時もあるの。繰り返す事でね、心の美しさをより美しくする事ができるの。繰り返す事によってね、より素晴らしいものに気付くの。繰り返す事は大切な事なのよ」 「ありがとう! 天使様、聞きたい事があるの」 「何?」 「どうしてありえないないものねだりするの?」 「ありえないが素晴らしいからよ」 「ありえないのに?」 「ココ、ありえないはありえるの。ありえないはね、理想の世界でのみ存在するの。ココだって理想あるでしょう?」「あるわよ」 「ココ、ありえないないものねだりはね、いつの世も存在するの」 「分かったわ。天使様、これありがとう!」 「ココ、忘れないでね。ありえない事は必ず存在するって事。それからね、ありえないないものねだりには必ず感動的なドラマがあるの」 「本当? 本当にあるの?」 「あるわよ。必ずある」  ココはにこやかに、 「天使様、ありがとう!」  翌朝ココは体の痛みを隠しながら、昨日のチューリップの上を舞い飛んだ。                  
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